ジャンル
随筆・評論
作家が自分の考えや体験を書いた文章。評論や日記も含む。
- 天災と国防昭和九年、函館の大火と北陸の水害に続いて、九月二十一日に近畿地方を大風水害が襲った。筆者はここから書き起こす。
- 堕落論敗戦から半年がたった。特攻の若者は闇屋になり、未亡人は新たな面影を胸に宿す。私は人間が変ったのではないと見る。
- 文鳥早稲田に移った自分は、三重吉に勧められて文鳥を飼うことにする。金を渡したが、鳥と籠はなかなか届かない。
- 不良少年とキリスト歯痛で十日寝こんだ私は、頬に氷をのせて太宰の本を読みかえし、看病する女房に当たり散らす。
- 風と光と二十の私と父が死んで借金だけが残り、二十の私は下北沢にある小学校の分校で代用教員になる。
- 武蔵野画や歌でしか知らなかった武蔵野の今を確かめたくなった語り手が、渋谷村で過ごした秋冬の日記を並べる。
- 倫敦塔留学して間もない余は、ロンドンの人波と騒音におびえながら、地図一枚を頼りに倫敦塔へ向かう。
- 日本文化私観日本の古い文化をほとんど知らない僕が、タウトの日本礼讃に異を唱え、自分なりの日本文化論を語りはじめる。
- 陰翳礼讃自分で家を建てた筆者は、電燈や煖房や便器を日本座敷になじませようと、あれこれ苦心する。
- 侏儒の言葉道徳や恋愛、芸術や政治を題に短い断章を次々と並べた、芥川龍之介の箴言集である。
- 環礁ミクロネシヤ巡島記抄南洋の役所に勤める「私」が、ミクロネシアの島々を船で巡り、見聞きしたことを章ごとに書きとめていく。
- 遠野物語柳田國男が遠野の人佐々木鏡石から聞いた話を、一字一句加減せずに書き留めた百十九の話である。
- 永日小品正月の客や泥棒騒ぎ、猫の死など、身の回りの小さな出来事を綴った二十五の小品が並ぶ。
- 硝子戸の中風邪で書斎にこもる作家が、硝子戸の中で見聞きした小さな出来事を新聞に書きつづっていく。
- 思い出す事など胃の病で入院していた余は、転地先の修善寺で病を再発させ、寝たまま東京の病院へ戻ってくる。
- 濹東綺譚小説『失踪』の舞台を探す老作家のわたくしは、六月末の夕方に玉の井の盛り場へ足を向ける。
- 墨汁一滴病で筆を持つのも苦しくなった正岡子規が、十行でも一行でもよいから毎日書こうと思い立つ。
- 千曲川のスケッチ島崎藤村が信州小諸で教師をした七年の暮らしを、年下の友人に語りかける形で綴った写生文集だ。
- 病牀六尺六尺の寝床から動けなくなった正岡子規が、新聞に毎日短い文章を寄せていく随筆である。
- 津軽作家の私は津軽のことを書くために、ある年の五月に作業服姿で東京を発ち、故郷の津軽半島を一周する。
- 山の人生柳田國男が、山に入ったまま帰らなかった人々の記録と伝承を集め、そのわけを考えた研究である。
- 青べか物語「蒸気河岸の先生」と呼ばれる私は、根戸川のいちばん下流にある漁師町の浦粕で独りぐらしを始める。