ジャンル
推理
謎と、その謎を解いていく過程を描いた物語。
- 白昼夢晩春の蒸し暑い午後、私は場末の埃っぽい大通りを、用事か散歩かも思い出せぬまま歩いていた。
- 瓶詰地獄南の島の村役場が、浜に流れ着いた三本のビール瓶を封をしたまま海洋研究所へ送る。中身は雑記帳の切れ端らしい。
- 藪の中山科の藪の中で、旅の侍の死骸が見つかる。検非違使は木樵りや旅法師から順に話を聞いていく。
- 双生児ある死刑囚が教誨師にうちあけた話死刑を待つ男が先生に、裁判でも隠し通したもう一つの罪を打ち明ける。殺した相手は双子の兄だった。
- 半七捕物帳半鐘の怪江戸の下町で、火事でもないのに夜ごと半鐘が鳴る。見張りがいるあいだは鳴らず、気をゆるめると鳴り出す。
- 半七捕物帳石灯籠天保十二年の暮れ、十九歳の半七は、小間物屋菊村の娘お菊が浅草へ出かけたまま帰らないと聞く。
- 半七捕物帳勘平の死安政五年の暮れ、京橋の鉄物屋和泉屋の素人芝居で、勘平を演じた若旦那の角太郎が本物の刀で腹を切って死ぬ。
- 半七捕物帳お文の魂冷たい雨の夜、少年の「わたし」はKのおじさんから、叔父が語らなかった「おふみの一件」を聞かせてもらう。
- 二銭銅貨下駄屋の二階で貧しく暮らす松村武と「私」は、五万円の隠し場所を明かさないまま捕まった紳士泥坊の話をしていた。
- 琥珀のパイプ大震災から間もない渋谷の高台で、役所勤めの私は暴風雨の夜に近所の男たちと夜警の番に立つ。
- 赤い部屋異常な刺戟を求める七人の男が、緋色の垂絹で囲んだ「赤い部屋」に集まり、新入会員T氏の話を待つ。
- とむらい機関車汽車で乗り合わせた大学生に、H駅の機関庫に勤めていた男が「葬式機関車」の話を語りはじめる。
- D坂の殺人事件九月初旬の蒸し暑い晩、私はカフェ白梅軒の窓から、向かいの古本屋の様子が妙なことに気づく。
- 心理試験苦学生の蕗屋清一郎は、同級生の下宿先の老婆が植木鉢の底に大金を隠していると知り、奪う計画を半年かけて練る。
- 湖畔旧大名家の奥平が、二歳にならない息子に宛てて、妻を手にかけた事情と失踪の理由を書き残す。
- 屋根裏の散歩者何をしても世の中が面白くない郷田三郎は、素人探偵の明智小五郎から犯罪の話を聞いて犯罪に惹かれていく。
- ハムレット敗戦の翌年の夏、高原の避暑地で古風な装いの白髪の老人が噂になる。連れの青年祖父江がその素性を語りだす。
- 陰獣探偵小説家の「私」は上野の博物館で小山田静子と出会い、作家と愛読者として手紙を交わす仲になる。
- 蠅男師走の大阪、帝塚山に焼場のような臭いが漂う。帆村荘六は煙の出る奇人館の暖炉で半焼けの屍体を見つける。